開発者はサービスに飽きる経験をしているか
はじめに
僕はwebサービスとかゲームとか作る人です。これを言うと怒られるかもしれませんが、周りの人が研究の名目でいろいろなアプリやサービスをとりあえず始める中、僕は自分の好きなサービスをひたすらやり続けて飽きたら別のことをやる感じですので、開発的に何がトレンドなのかは人に教わることも多いです。自分の利用しているサービスがなぜ流行っているのかとかはわかるのですが。そんな感じで普通の開発者としては失格かもしれませんが、逆にいいこともあると思ったのでそういうことを書きます。
開発者は飽きる経験をしていない
タイトルにもある通りサービスの開発者は利用しているサービスに飽きたという経験をしたことがあるのか微妙です。いろいろな所に手を伸ばすのでそもそもハマる経験をしていなかったり飽きても研究の名目で利用し続けます。
飽きる経験をしないと何が問題かというと、自分の作っているサービスから利用者が離脱するタイミングを計れないということです。例えばmixiを例に挙げるとFacebook流のサービスを日本に輸入してきたときに独自のサービスとして日記やあしあと機能をつけて好評でしたが、いざFacebook本家が日本に来て押され始めたときにあしあと機能を無くしたり再開したり右往左往して結局利用者離れを加速させました。自分のサービスや他のサービスを利用した中で利用者が必要、あるいは不要だと感じる経験よりもFacebook的なサービスやUIを優先した結果ではないかと思います。
また、「ユーザー」は常に自分たちのサービスをやり続けているという錯覚に陥って、悪い施策を打てば一日のアクセス数は減るけどいい施策を打てば一日のアクセス数はのびていくといったような分析をしてしまいます。何もしなくても利用者は飽きることはありますが、向性を間違った感覚値での分析の報告はよく聞きます。人の関心は有限なのです。
パクリ開発
とくに最近ソーシャルゲームに言えることは開発者自身が面白いと思えるサービスよりも売り上げの立っているサービスのモノマネや柄替えが主流です。あのゲームはこういう施策で売り上げを出している、このゲームのやり方はユーザーが食いつくといったように何が楽しいのかもわからずに売れる物を作ります。
サービスを作る場合に新人や経験の無い会社のは最初は何かを参考にするのもいいと思います。でもそれをつづけていては何が本当に売れるのかということをわからなくなって開発者としての経験は浅いままです。価値があるのはアイディアそのものではなくアイディアを出し続けられること(と実行力)なのです。また、そういうパクリ開発を続けて何がいい物なのかわからなくなると、流行が過ぎたときに自滅していきます。全盛期にたくさんあったソーシャルゲーム会社も大分無くなりましたしね。
おわりに
ソーシャルゲームやwebサービス業界は多くの市場と雇用を生みましたが、ユーザーとしてサービスを利用した経験も、それに飽きたという経験もしたことが無い人も中にはいます。別にそれはそれでいいと思いますが、やっぱり僕は流行っている物というよりは自分の好きな物を作っていきたいのですね。
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