ルノアールで聞いた風俗業者の面接
ルノアールが好きでよくコーヒーを飲みながら読書や作業をしています。店舗にもよるでしょうがルノアールはマルチの勧誘から大学教授のアカデミックな会話まで、他のチェーンのカフェよりもディープな会話が聞こえてくる気がします。
普段は自分の読書や作業に集中するためにイヤホンをつけてホワイトノイズを流すなどしてなるべく会話が聞こえないようにしているのですが、今日はなんとなく周りの音を遮らずにいたので隣の会話が聞こえていました。
その席は何かの面接に応募したかスカウトされた若い女性と、その面接を行う業者の男のペアでした。ざっくり聞こえてきた内容は以下のような感じです。
- 女性
- 地方から東京に憧れて上京してきた
- アニメ好き
- コスプレもやってみたい
- 仕事は探し中
- 家も探し中で、今は友達の家にいる
- 業者
これは明らかに、地方から上京して仕事を探している若い女性にメイド喫茶などと偽って風俗店で働かせる典型的なパターンでしょうね。実態はよくわかりませんが、研修に参加するなど少しでもその世界に踏み込んだら違約金や映像などいろいろ脅しを掛けて働かせられることが想像できます。
本人も大人なので自分で自分を守ることができると思いますが、風俗店の面接だと分かる前の健気に自己アピールしている姿が印象的だったので、彼女が選択で迷ったとき正しい判断ができるように何かしてあげられないかと考えました。しかし会話に割って入ることができるわけでもなく、できることはほとんどありません。そこで、アニメやコスプレが好きということだったので、たまたま持っていたアニメ系バーのポイントカードを業者の男がトイレに立った隙に女性に渡し、こういうところで働くという選択肢もあると提案しました。
意味があったかどうかはわかりませんが、間違った選択肢を選んでしまう前に踏みとどまるきっかけにでもなってくれればいいと思います。その後二人はルノアールを出ていったのでどうなったかを知ることはできませんが、無事に帰宅できているといいなと思いながらこの文章を書きました。
世代による複雑性の認識の違い
「今どきの若者は」とひと括りにして批判的に発言している人を内心よく思っていません。 しかし最近はそういう世代間のギャップも仕方がないのかなとも思います。
世の中の発展は複雑なものを抽象化(一般化)して単純なものとして捉えることで、より複雑な問題を解決してゆくプロセスの繰り返しなのだと考えていて、世代間の不理解もその複雑性の認識の違いから来るのだろうと思うようになったからです。
数学で例えると数字を変数に入れて関数を作り、その関数を更に変数に入れて別の関数を作り、式を作り…と言うように低階層の複雑性はどんどん隠蔽されてゆき、簡単なものに見えてきます。年をとって思考停止した人たちはそれを見て「私達が苦労したのに今の若者は怠けている」と感じるかもしれません。しかし若者は別の複雑性に挑んでいて、世代が違う人達にはそれが見えないだけなのだと言えます。
世代間だけでなく、専門性の違いによってもこの複雑性のギャップは生まれると思います。今は多くの場合抽象化は専門家によって行われていて、そのプロセス自体は専門外の人には理解が難しくなるので、テレビ番組などもよりわかりやすいものが受け入れられるようになっていっているのだと考えます。
運用でカバーしないトレーニング習慣
この記事は 筋肉 Advent Calendar 2017 19日目の記事です
このアドベントカレンダーは筋トレが好きな人が多いと思うのですが、どちらかと言うと残念ながら僕は嫌いです。でも一度はじめてしまったからには間を空けてしまうと筋力が落ちるので趣味というよりは義務に近い感じで続けています。この数年間はほとんどペースを乱さずにジムに行ってトレーニングはしているのでゆるく続ける習慣について書きます。
自分について
就職について書いた記事ではキャリア上での経歴を書きましたが、運動関係の文脈で自分の経歴を説明させていただきます。
小学二年生の頃地元のアイスホッケー同好会に入り、そのまま中学校の部活でも続け、高校は全国大会の上位常連校に入学しました。その頃の友人や先輩・後輩には日本代表に選ばれたりプロとして現役で活躍したりというメンバーがいます。大学はスポーツ推薦で入学し、卒業まで続けました。
アイスホッケーは氷上の格闘技と呼ばれるくらいで技術だけでなく体力や筋力も必要となってきます。そのため特に高校生のときには激しいトレーニングを行っていました。働き出すようになってからはそれほど激しくはトレーニングはしていませんがゆるく続けています。
住む世界の違う人達
先日マラソンやトレイルランが趣味だという人と話しました。その人はチーム競技が苦手だけど自分を追い込むのは好きだということです。一人だとトレーニングを妥協してしまいたくならないですか?と聞いたら「全くならない。むしろどんどん追い込む」という回答でした。世の中にはそういう自分を追い込むのが好きだという人がいます。そういう人達はどんどん自分を磨いていってもらえればいいと思います。
僕は自分で追い込むと妥協したくなります。筋トレやランニングはどうしても趣味にはならず、文字通り「トレーニング(訓練)」の域を超えられません。チームスポーツをやっていたときにトレーニングのモチベーションの支えとなったのは他の人よりも早くゴールしたいとか、いいプレーをして認められたいとか、他者と自分という関係の中での欲求が満たされることだったと思います。
運用でカバーするトレーニング
「運用でカバー」という言葉はWebサービスの運用などで使われる言葉です。サービスの開発時に細かな部分の自動化ができていなくてリリース後に運用メンバーが手作業でその部分をカバーしてサービスを運用していくときに使われます。
体育系の集団では努力や気合でモチベーションを維持しようという事があり、それはそれで間違っていないと思っています。3年間・4年間など限定された期間の中や、それを本業としている人にとっては有効だと思います。ここではこれを運用でカバーするトレーニングと名付けました。
何かをはじめたときによく三日坊主という言葉が使われますが、僕の経験上だいたい3ヶ月は続きます。それはいろいろ情報を調べたりグッズを購入したりという期間で、そのあたりまでは運用でカバーしてもあまり苦ではないです。その次が3年。3年は大体一通りのことに慣れる期間だと思いますが、安心して気が抜けてしまう期間だとも思います。
運用でカバーしないトレーニングの勧め
僕はプログラマーなので筋トレは本業ではないですし趣味でもありません。筋トレしている理由は過去にスポーツをやっていたときの体型が大きく悪化するのが嫌なのと健康のためです。なので運用でカバーせずに日常の中でずっと習慣化して運用していかなければなりません。
よく「夏までに5kg痩せる!」という人がいますが、そういう人に考えてほしいのですがなぜ体重が増えたのでしょうか。昨日今日突然5kg増えたのでしょうか。ライフイベントの中でイレギュラー的に体重が増えたわけでないのであればそれは日常生活の中で摂取したカロリーが消費したカロリーを上回り、徐々に徐々に増えていったのだと思います。短期間でブーストして痩せるよりもその日常を変える必要があると思います。ライザップ方式は運用でカバーするトレーニングです。
気張らずトレーニングを続けるために
日常化
トレーニングをずっと続けていこうと思うのならばできるだけそれを「会社に行く」「歯を磨く」というような普通の日常であるようにしていくのが望ましいです。とりあえず何曜日にジムに行って知り合いと雑談しながら軽いランニングをするということを決めるだけでもいいでしょうし、周りの理解があれば何曜日は朝ジムに行って昼から働くというのもいいと思います。そしてもっとも重要なのができるだけ例外を作らないこと。昨日はお酒を飲んだから行かないとか今日は仕事が多いから行かないという例外を作ってしまうと。例外から習慣が崩れていきます
ジム選び
ジム選びで重要なのは「行きたくない」という感情が出にくいところだと思います。家から遠いとかいつも混んでいるとかがあると行きたくなくなります。意外と見落としがちなのが更衣室の快適さです。常に混んでいるジムは着替えるときに隣の人に気を使わなければならないし、プールを併設しているといつも床が濡れているかもしれません。風呂のあるジムだとトレーニングする気のなさそうなおっさんが銭湯気分で来ている事があるのでそれを見てモチベーションが下がることもあります(個人の感想です)。あと専有ロッカーが契約できるならした方がいいですね。毎回室内シューズやトレーニンググッズを持ち歩くのはそれだけで面倒です。
頑張りすぎない勇気
これは自分も反省しなければいけないのですが、トレーニングをしていると頑張りすぎてしまいます。頑張りすぎるとそのときはいいのですが、その記憶があるので次回以降行きたくなくなります。筋トレは続けているとどんどんウェイトをアップしていかなければと考えてしまうのでついつい頑張ってしまうのですが、運用でカバーしないトレーニング習慣のためには頑張りすぎない勇気も必要だと思います。
正しくトレーニング
ジムに行くとよく目にすると思いますが、格好つけて本来自分の出せる力以上のウェイトを付けて胸まで降ろさないベンチプレスやクォーターにも満たない浅いスクワットなどをしてトレーニングした気分になっている人がいます1。そういう人はいつの間にかジムに来なくなっています(少なくとも自分と同じ時間には)。正しくないトレーニングをすると筋力もつかないのでモチベーションも上がらずにやめていきます。まずは軽くてもいいので正しくトレーニングをするのが重要だと考えます。軽い重量でトレーニングするのは恥ずかしいと思う人もいるかもしれませんが、恥ずかしいのはドヤ顔で正しくないトレーニングをしている人のほうなので気にする必要はないです。
水で飲むプロテイン
高校生の時に初めて飲んだプロテインがプレーン味のホエイプロテインだったのですが、とてもまずくて我慢して飲んでいた記憶があります。自分でトレーニングをするようになってからもプロテインはトレーニング後になるべく飲むようにしていましたが、どうしてもその味が苦手で、しかも牛乳で飲むことを推奨しているプロテインの場合は牛乳が家にないと買ってくるのも面倒であまり続きませんでした。最近はボディビルの審査員も務めるジムのトレーナーの人に勧められた水で飲むプロテインを飲んでいますが、味もおいしくて牛乳もいらないので続いています。ビタミンなど他の栄養素が摂れるのも嬉しいところです。本格的なプロテインよりは一杯あたりのタンパク質が少ないかもしれないですが、続かないよりは良いと思っています。
怠け者が健康に暮らすために
最初に書いたように僕は筋トレが嫌いなので筋トレが趣味という人がとてもうらやましいです。それでも健康も見栄えも含めてこの体と一生を過ごしていかなければならないのでトレーニングは続ける必要があります。僕と同じように怠け者で、でも何かしなければと考えている人の参考になればうれしいです。
-
そういうトレーニングもあるかもしれませんがポイントは「格好つけて本来自分の出せる力以上のウェイトを付けて」というところです↩
東証一部上場のゲーム会社をやめて30人弱のベンチャー企業に入社した
この記事は SENSYアドベントカレンダー 12日目の記事です。 Qiitaに書くと消されるかもしれないのでブログに書きました。
私事ですが長く勤めたゲーム制作会社を退職して12月から人工知能関連のベンチャー企業に就職しました。最近はAirflowやDigdagなどのワークフロー管理ツールを調べていたのでそれについて書こうかとも思いましたが、折角の機会なので入社して1週間くらいという今しか書けないようなことを書こうと思い、そこそこ人数の多い会社から30人規模の会社に入った感想などを書いていきます。なるべく一般化して書くのでベンチャー企業に興味がある人に何か一つでも参考になればいいなと思います。
注意事項
ここに書いて有ることは個人の感想です。
自分について
簡単な経歴を説明させていただくと、大学を卒業後にシステム会社や個人での受託開発などを経てソーシャルゲーム全盛期に東証一部上場(入社時はまだ上場していなかった)のゲーム会社に入りゲームの制作や解析基盤の構築などを行っていました。そこで扱っていた技術の記事を書いたり勉強会に参加したりという中でAIにも興味を持ち、縁あって現在の会社に就職しました。ちなみに他のSNSなどではitkrという名前を使うことが多いです。ここではいわねじと書いています。どっちでもいいです。
採用までが早い
はじめはそれほど強く転職の意志はありませんでしたが、興味本位で話を聞きに行き、会社の懇親会のようなものに呼ばれて何人かの社員に話してより興味を持ち、今度はCTO・CEOとの食事の席で意志を固めて入社することしました。その間二週間もなかったのではないかと記憶しています。他の会社だと書類提出してから一週間で連絡が来て、その二週間後に面接、さらに一週間後に連絡、二週間後に面接…ということがざらにあると思います。
ただこれには条件があると思っていて、お互いが情報を公開しているからこそできるスピードだと思います。まず会社側は使用している技術やビジネスのあり方・社内の雰囲気などを世間に発信していて外から見てどんな会社かがわかる必要があるし、入社しようとしている人もWantedlyやGitHubなどで自身の活動がわかるようにしている必要があると思います。普通はこれを職務経歴書や面接でのやり取りで行いますが、お互いに情報を公開しているともっと早く判断できると思います。
参考にした記事
余談ですが勉強会やカンファレンスに参加していると面白そうな会社の情報が入ってくるし、GitHubやWantedly経由でメッセージが来ることもあります。その中で自分が興味を持ったのはほとんどがスタートアップやそれに近い組織で、下の記事はよく参考にしていました。
- スタートアップへ転職っする時の見極めポイント①〜採用に狂っているか〜
- スタートアップへ転職する時の見極めポイント②〜適切に人が辞めているか〜
- スタートアップへ転職する時の見極めポイント③〜売上の方程式を持っているか〜
プロジェクトアサインまでが早い
入社初日に入社手続きや軽い自己紹介のあとPCの環境構築もそこそこに案件のミーティングが組まれ、その日のうちにアーキテクチャの設計を開始しました。規模の大きな会社では入社時に社内で使っている技術の資料や環境構築手順書が与えられてそれをもとに開発環境を構築した記憶があります。もちろんこれは会社の状況や入社時のスキル差もあると思います。プロジェクトのための採用や幹部候補育成枠としての新卒入社などでは意味合いが違うと思うので。しかし傾向として小さな会社では即戦力が求められるのではないかと思います。
進行管理はしっかりしてる
意思決定できる人物と開発の現場が近いので進行管理は無理が出にくいのではないかと思います。
インフラはクラウドが向いている
人がいない・時間が少ないという状況の中でプロダクト開発のためのインフラを考えるとクラウドはやはり便利だということを再発見しました。
- 人的・時間的リソースがない中ですぐに構築ができる
- スケーリングをあとから考えられる
- それぞれを依存が少ない設計にしておけば差し替えも可能
- とりあえず動かしてみるということも可能
GCPが向いている?
前職ではほとんどがAWSでしたが今の会社では主にGCPを使っています。まずこの2つのどちらが優れているかということは議論しませんが、ほとんどの会社はどちらか一方(あるいはそれ以外)をメインに使っていくのではないかと思います。それぞれが提供しているサービス間の連携がしやすいですしコストの把握もしやすいです。また、対外的に「AWSの会社です」「GCPの会社です」と言うと採用もしやすいと思います。
今回GCPをメインにして、データ解析や機械学習に相性がいいという他に「プロジェクト」という概念は組織の規模にかかわらず使い勝手がいいと思いました。自分が与えられたのは新規の自社案件だったのですが、新しいプロジェクトを作成してその中で他を気にせずにいろいろ調査しながら使えるというのは魅力がありました。また、大きな組織にしてもプロジェクトという概念は案件ごとに作成して予算管理ができるので魅力的だと思います。
(間違っていることを書いていたら申し訳ないです) AWSでプロジェクトのような概念があるのかはわかっていないのですが、似たようなことをするのにはアカウントを分けるか権限を細かく与えていくのが普通なのかと思っています。ちなみに前職では複数のスタジオや関連会社が制作するゲームを一つの部署がAWSで一元管理していてうまく回っていました。
自主的に課題を発見できる人が必要
一般的に言われているように、やはり自主的に行動できる人のほうが向いていると思います。制度が成熟していない上に人が少ないのでそれぞれが課題を発見して解決の策を講じていかなければ、それをマネジメントする人の負担が大きくなりすぎてしまいます。キーマンに負担が集中してしまうと結局そのキーマンが捕まらずに相談や重要な判断を仰ぐことができなくなるので組織全体の動きも遅くなってしまうと思います。大きな組織でキーマンが捕まらない問題は何度か目にしていました。信用して権限委譲できる人材が重宝されると思います。
普段からの勉強が必要
マニュアルも前例もないことをやらなければいけないので知識があるに越したことは無いです。完璧である必要はなくて、こういうときにこういう技術が使えるというような会話ができて、いざ必要となった際に素早く理解できたり手を動かしたりということが重要だと思っています。逆に言えば状況にもよりますが技術が固定化されていないので業務で経験していないことでも勉強会や本で普段勉強している人はそれを活かすチャンスだと思います。
実装力が必要
人数がいない中で直近でお金を稼ぐことも未来のために研究することも両方必要で、それを実現するために素早く成果物を出せる広義の実装力が必要だと思います。歴史あるWeb関連企業などの逸話では会社を支えたコードがクソコードだったという話を聞いたことがあります。周辺技術やサービスの変化に伴ってコードは変更が加えられたり全てを捨てて作り直されたりというものだと思っていますが、それでも拡大していくベンチャーでは人材の流動性を見据えて後に技術的負債を残さないほうがすばやくビジネスに結びつくと思います。実装力には設計やテスト・レビューなども含んでいます。
高速に回転させる開発の必要性
(あくまで個人的な感想です)
開発スピードは会社規模だけでなく業種や戦略によるものも大きいでしょう。上場後のゲーム会社では新規にゲームを開発する際は企画・開発(複数フェーズ)・テスト・クオリティチェック・プレリリース・リリース・PR…と年単位で計画を立て、決算期等も考慮して慎重に開発を進めていました。上場前、GREE・モバゲー全盛期でどの会社が勝者となるかもわかっていなかった頃には多少バグが有ってもとにかく素早くリリースすることが求められていました。自社案件と他社のIPを利用する場合でもスピード感が違っていたと思います。ステークホルダーが多くなればより慎重さが求められるといえます。
一方でこれから成長して行かなければならない組織では、研究やプロダクト開発を行っていく中で組織内外の状況もどんどん変化していきます。そこに提案できるように小さな開発・テスト・フィードバック…と高速に回転させていくことも必要かと思います。もちろんビジネス的な長期プランの中でです。スピードを出すためにクオリティを落としていいということではないです。そのために広義の実装力が必要だと思っています。
会社固有の話
ここまではある程度一般化できる話をしたつもりですが、せっかくなので入社した会社についても書きます。
- SENSY株式会社
- 内定時はカラフル・ボードという会社だったが入社前に変わった
- AIを扱ってる
- デスクはフリーアドレス
- 帰宅時にPCをロッカーにしまうなどちょっと面倒
- オフィスはスッキリする
- 前職では扇風機とか荷物を置きっぱなしにして退職していった人がいたのでそれは起こりにくそう
- 話をしたことがない人は座席表で名前を知るという手段が取れない
- 椅子はちょっと座りにくい
- 家ではオカムラのサブリナ、前職ではバロンだったので後継姿勢に慣れてしまった
- 見た目はおしゃれ
- キーボード持参で作業しているのが自分しかいない
- アウェイ感
- 外付けディスプレイが少ない
- 新型 MacBook Pro が使える
- タッチバー不要説が確信に変わりつつある
- お菓子が無料で食べられる
- 前職ではボランティアでお菓子神社を運営してた
- お菓子神社は買ってくるのが大変なので制度として存在しているのは嬉しい
- 前職ではボランティアでお菓子神社を運営してた
- 近くが「バーニラバニラでアルバイト」のコースになっているらしいのでうるさい
- カフェとかで作業してもいいという制度がある
- まだ使ったこと無いけど
- 名刺がかっこいい
- やっぱり椅子は座りにくい
- 机と椅子の肘掛けが干渉して奥まで椅子を入れられない
- イベントが結構あるっぽい
- 服のお店とかが近くにあるエリアでおしゃれな雰囲気
- 車火災の現場のすぐ近くだった
- というかほぼ真下だった
友人Vと仲良くなるために
この記事は Vim Advent Calendar 2017 5日目の記事です。
Vimを使い始めて10ヶ月くらいになりました。とはいえ自分はコードを書く時に言語特化のIDEがある場合はそれを使うことが多く、他のエディタにも手をのばすのでVim一筋という訳でもありません。しかし、好きなエディタは何かと言われたらVimと答えます。Vimはそんな不思議な魅力のあるエディタだと思います。
先日はVimConf2017に参加してきました。VimConfは将来的にVimの作者のBram氏を招待したいと謳っているそうです1。そのためにVimユーザーの裾野を広げることもVimコミュニティに対する貢献だと思っています。Vim一筋でもない自分がVim本体のコミッターもいるアドベントカレンダーに参加するかは迷いましたが、なんとなくVimに興味があるけどとっつきにくくて手を出していないような人がVimを使うきっかけになればと思い参加しました。ということで初心者向けです。
Vimは初対面の人との付き合いが苦手な友人
Vim以外の多くのエディタでは、「spam」と入力したければ「spam」とタイプすればエディタ上に入力されます。しかし、Vimの場合はまずインサートモードに入ってからタイプしなければなりません。しかも保存するときにはまたノーマルモードに戻って:w
をタイプしなければなりません。他のエディタに慣れていた人はこの時点でVimとのつき合いをやめてしまいたくなります。
しかし、このモードに慣れてくると逆にモードのないエディタのほうが効率が悪く感じる場合もあります。例えるならばはじめは怖い人だと思ってたけどつき合いだしてみると実はすごくいい人だったという友人のような感じです。git commit
でコメントを残すときだけ付き合っていたのではなかなか仲良くなることはできません。仲良くなるためにはもう少し根気よく付き合ってみる必要があります。
Vimを使ってみたくなるためのヒント
初対面の人との付き合いが苦手なVimですが、他のエディタとの違う良いところを見つけることで好きになっていくと思います。今回はそんな気難しいVimと付き合うためのヒントとしてVimの便利な機能あげていきます。正直ここに紹介した以外にもたくさんあるのですが、スペースの都合上自分が特によく使うものを書いています。
なおここで <C-a>
のような表記は Ctrl + a
の入力を意味しています。
直前の動作の繰り返し(.
)
.
コマンドは直前の操作を繰り返すためのコマンドです。自分がVimを使い始めたときに一番感動したのがこのコマンドでした。例えば下の文章でそれぞれの行の末尾に「!」を追加したい場合。1行目のどこでもいいのでA!<ESC>
と入力、あとはj.j.
とすれば3行に「!」を追加することができます。この時A
は末尾に移動してインサートモードに入る、!
は実際の入力、<ESC>
でノーマルモードに戻りj
で一行下に移動、.
で繰り返しという流れです。
おはようございます よろしくお願いします さようなら
A!<ESC>j.j.
おはようございます! よろしくお願いします! さようなら!
ソート(:sort
)
プログラムでも文章でも、何かを列挙して記述することはよくあると思います。それを後からソートしようと思ったときにVimではシェルに戻ったりコピーペーストを繰り返したりせずに:sort
で行をソートできます。
おはようございます よろしくお願いします さようなら
ソートする行を選択した状態で:sort
おはようございます さようなら よろしくお願いします
インクリメント / デクリメント (<C-a>
/ <C-x>
)
テキストの中で数値を扱うことも多いですが、Vimでは<C-a>
で数値のインクリメント、<C-x>
でデクリメントができます。
来年は2017年です
<C-a>
来年は2018年です
矩形選択(<C-v>
)
Vimではテキストを選択するときに文字ことの選択(v
)や行ごとの選択(V
)の他に<C-v>
で矩形選択もできます。
行の結合(J
)
J
でその行の改行を削除し、行を結合します。結合した部分には半角スペースが入ります。半角スペースを入れたくない場合はgJ
おはようございます さようなら よろしくお願いします
一行目にいる状態でJJ
おはようございます さようなら よろしくお願いします
大文字・小文字の変換(gu
・gU
・~
)
Vimではアルファベットの大文字と小文字を変換するのも簡単です。gu
で大文字から小文字、gU
で小文字から大文字、~
でそれらをトグルできます。選択範囲に適用することもできるし、各モーションと組み合わせることもできます。
this is a pen.
tの位置にカーソルがある状態でgUl
This is a pen.
penのどこかの位置にカーソルがある状態でgUiw
This is a PEN.
インデント(>
・<
)
これは他のエディタにもありそうですが、プログラムを書いているとよく使うので紹介しておきます。>
でインデント<
でその逆。
def main(): print(i)
printの行にカーソルがある状態で>>
def main(): print(i)
(インデントの適用は>
ですが、Vimでは多くの場合同じオペレーターを2回入力するとカーソルのある行に対して動作を適用します。そのため>>
を入力しています。今回の場合は>l
などでも同じ動きになります。選択範囲のインデントは>
だけで適用できます。)
おすすめの利用シーンとプラグイン
Vimを始めるときの個人的なおすすめな利用シーンは簡単なドキュメントの作成です。ちょっとドキュメントを書くときにプレビュー機能を使うためだけに重量級のエディタを使ったりプロジェクトという概念のあるエディタを使うのは面倒なので、そんなシーンでVimを試してみるのはいいと思います。
また、Vimの魅力の一つは世界中の人が作った便利なプラグインなので、おすすめのプラグインについても少し触れておきます。
Previm
Previm は外部ツールなし(ブラウザは必要)にreStructuredTextやMarkdownのプレビューができるプラグインです。
VIM Table Mode
VIM Table Mode はテキストで表組みが簡単にできるプラグインです。Markdownで表を作成するときなどに重宝します。
Vimでストレスを溜めないための補助ツール
ShowyEdge
Vimは頻繁にモードを切り替えて使うエディタですが日本語を扱う場合はIMEの切替ということも頭に入れて置かなければならないのが宿命です。IMEがオンのままノーマルモードの操作をすると思った通りの動作にならなくてストレスがたまることがあります。
そのため自分はMacでShowyEdgeというアプリケーションを利用しています。このアプリケーションはIMEがオンになっているときに目立つ表示をしてくるのでVimを使うときのストレスが減りました。
おわりに
わりと既出のネタになってしまった感じは否めませんが、Vimと仲良くなりたいと考えている人の手助けになれば幸いです。IT関連のコミュニティにいると「Vimを使えるようになりたいけどなかなかうまく使えない」という人が実は結構いるという事に気がつきます。おそらくこのアドベントカレンダーを見ている人の中にもそういう人がいるのではないでしょうか。2017年もまだ数日ありますし、アドベントカレンダーに書かれている記事をきっかけにVimを使ってみてはいかがでしょうか。
この記事執筆時点で Vim2 Advent Calendar 2017 もまだ空いていたので参加するのもいいと思います。
-
thinca「永遠に未完成 - VimConf 2017 を振り返る」 http://thinca.hatenablog.com/entry/vimconf2017 (2017年12月3日 参照)↩
東京ゲームショウ2017の雑な所感
もう一ヶ月以上前の事になってしまうのですが、東京ゲームショウ2017のビジネスデーに参加しました。ゲーム制作に関わるようになってから毎年ビジネスデーに参加しているのですが、今年の冬からゲーム開発とは別のところに行くことになり、これがおそらく最後に参加するビジネスデーなので一応個人的なメモという意味も含めて雑に書き残しておくことにします。なおスマートフォンで雑にまとめたものなので言葉がおかしい部分などがあるかもしれません。
また、個人の興味のある部分を中心にしたまとめであり、「多い」「少ない」などの表現は集計をしたわけではなく自分が参加した日時の自分の印象によるものです。
VR
- 2016がVR一色だったのに対して今年は家庭用ゲームメーカーのVRの展示があまり目立っていなかった
- PlayStationブースは去年はPSVRで大盛況だったが今年は特に印象がない
- メジャーではないVRデバイスメーカーが昨年は多数あったが今年はあまりない
- インディーズゲームでは昨年よりもVR向けのものが増えていた
- 学生作品にもVRゲーム出てくるようになった
- 家庭用が落ち着いている一方でアミューズメント施設向けのVRゲームは規模を拡大してて、本格的な設備を持ってくる企業が多かった
- VR機器を繋いだマシンは大きく分けて背負うタイプ・固定されているタイプ・ケーブルを吊るすタイプがなどがあった
- 今後ワイヤレスになっていくかな
- hpの背負うタイプのマシンが印象的だった(VIVEと相性がいい設計)
ソーシャルゲーム
- 以前のCygamesのような巨大なブースはないが中規模なブースは例年通り幾つかあり、ソーシャルゲームのジャンルは定着している感じ
- 乙女ゲームがイケメンと写真がとれるブースを出したり大手ではないメーカーがコスプレイヤーを沢山用意したり、特定の層のユーザーを確実に囲い込もうと頑張っている感じ
コンシューマーゲーム
- 旬な大型タイトルが少ないのか、あまりお金をかけていない印象 (実際は不明)
- (自分の観測範囲で興味あるのがないからスルーしてただけかも)
- 全体的に印象は薄いが、やはりブースの規模は巨大
e-Sports
その他
- DMM Games が結構大きめのブースを設置していた
- PUBGがゲーミングデバイスメーカーなど各所で発見できて、ブームがじわじわ広がっている感じ
- (最近はYoutuberもよく実況しているし)
- PayPalが最近ゲーム課金に力を入れているので期待していたが予想以上に小さなブースだった
全体所感
家庭用VR機器は高額かつハイスペックなマシンが要求されるので現時点ではあまり普及していないと思われる。 (事例証拠ではあるが)購入した人の中でもすぐに飽きてしまった人は多い一方で、ちょっと体験してみたいという要望はあって、株式会社よむネコのエニグマスフィアのようにアミューズメント施設への導入で成功している事例がある。また、インディーズゲーム開発者や学生などの熱量は冷めていない。開発者も機材を手に入れることができてきたので家庭用ゲームビジネスとは別のところでは開発が進んでいる印象。
e-Sports・VR・ソーシャルゲームなど例年ブームになっている業態が大きなブースを出しているが、今年はバランス良く配置されているように感じた。あえて特筆するとするならばハードウェアへの注目度だろうか。VRやAIの登場でゲーミングPCの重要性は上がってきていると言える。
日本語文章の中の英単語の左右には半角スペースを入れるべきか
日本語の文章の中に英単語の混ざった文章を書く際に、英単語の左右に半角スペースを入れる表現方法があるようです。
プルリクエスト1で半角スペースが空いていないことが指摘されているのを見たことがあり、一時期は自分も真似して半角スペースを空けていたのですが、最近少し違和感を感じ始めたのでそのことについて考えてみました。
英単語の左右に空間があるのは読みやすいのか
「この MacBook Pro には HDMI ポートがついています。」
「このMacBook ProにはHDMIポートがついています。」
この文全体をデザインとして見ると、たしかに英単語の左右に空間がある方が見やすくなっているのかもしれません。とくに「MacBook Pro」という一つの製品名の中に半角スペースが入っているため、意味のまとまりを考えると「MacBook Pro」の左右には空間が空いていたほうがわかりやすいでしょうか。
英単語の左右には半角スペースを入れるべきか
英単語の左右に空間がある方が見やすくなっているのかもしれないと表現しましたが、では日本語の中に英単語を書くときに半角スペースを入れるべきなのでしょうか。自分は入れるべきだとは考えません。
その理由は大体以下のとおりです。
- 字詰め調整としての半角スペースは大きすぎる
- 半角スペースを入れる文化は英語の文化であり日本語の文化ではない
- 文節が崩れる
- 意味のまとまりが崩れる
字詰め調整としての半角スペースは大きすぎる
文章のデザインとしてはある程度の空間が空いている方が見やすくなることもあるでしょう。たとえば画像の中に英単語混じりの日本語文章を書く際にはカーニングで少し大きめに空間を入れる場合もあると思います。テキストとして書く場合はそれができないため半角スペースで代用はできますが、大きすぎます。
半角スペースを入れる文化は英語の文化であり日本語の文化ではない
デザインの観点ではなく、「英単語の左右には半角スペースが入っているのが当然だ」と考える人もいるかもしれません。しかし、それは英語の文章における文化であり日本語に当てはめる理由にはなりません。
文節が崩れる
日本語には文節という「実際の言語としてはそれ以上に分けることができない個々の部分」という考え方があります。2
「昨日の敵は今日の友」
これを分節で区切ると次のようになり、ひらがなにしてもある程度読みやすくなります。
- 「昨日の 敵は 今日の 友」
- 「きのうの てきは きょうの とも」
では英単語混じりの文で英単語の左右に半角スペースを入れた場合どうなるでしょうか。
- 「私は Python を使って web サイトを作る」
- 「わたしは ぱいそん をつかって うぇぶ さいとをつくる」
本来は次のように文節が区切られているはずです。
- 「私は Pythonを 使って webサイトを 作る」
- 「わたしは ぱいそんを つかって ウェブサイトを つくる」
文節の全く関係のないところに半角スペースという「文字」が入っていることに違和感を感じます。
意味のまとまりが崩れる
雑誌でもwebページでもプログラミングでも、デザインする際は意味のまとまりによって余白の大きさを変えるのが一般的です。
たとえば適当なGoogleの検索結果を見てみましょう。検索結果のタイトル・URL・内容がひとまとまりになっており、前後の検索結果との間には余白があります。また、右側のお店の営業時間の情報をみると「電話」と「営業時間」との間の余白よりも「営業時間」と営業時間に対する注意書きとの余白の方が小さくなっています。
「私はPythonを使ってwebサイトを作る」という文章では、「サイトを作る」という部分よりも明らかに「webサイト」という部分のほうが意味としてまとまっています。
「私は Python を使って web サイトを作る」
この表現は意味のまとまりを崩しており、違和感があります。この違和感の原因は、一つ目の理由に書いたとおり半角スペースが大きすぎるからでしょう。この余白の大きさは個々の文字同士のバランスを調整する役割の範囲を超えています。
しかし、同様の理由で「MacBook Pro」のように製品名に半角スペースが入っていると
「このMacBook ProにはHDMIポートがついています」
という文章では意味のまとまりと表現のまとまりが変わってしまいます。このあたりはまだ答えが出ていません。
議論
少し前まで自分も半角スペースを空ける派だったのですが、これらの理由から最近は半角スペースを空けないで書くことが多いです。日本語の研究をしているわけでもなんでもないのでこの指摘が正しいのかどうかはわかりません。
少なくともここに書かれていることを使って、ガイドラインなしに頑なに半角スペースを空けることを指摘するレビュアーに反論することはできると思います。