店舗経営とweb2.0で言われていたこと
はじめに
Facebook・Myspaceなどが現れ始めた頃から、web2.0という言葉がよく使われるようになりました。今となってはそれはバズワードだったのかもしれませんが、そこで言われていたことはバーやカフェなどの店舗にも同じことが言えるのではないかと思います。
web2.0を軽く振り返ってみる
web2.0で言われていたこととはどういうことだったでしょうか。(※記憶を辿りながらなので間違っているかもしれないです)
ネットワーク効果
ネットワーク効果はサービスや財の利用者が増えれば増えるほどその価値が高まることで、例えばTwitterなどでは一人でやっていても多くの場合面白くはなく、他の利用者がいるから面白く感じる物だと思います。そのようにしてネットワークによって価値が高まることがネットワーク効果です。
集合的ユーザー価値
ネットワーク効果を形成する物として集合的ユーザー価値があげられます。これは多様性のある人たちが集まることによる価値です。(だったと思います)例えばニコニコ動画は自己表現として動画をアップロードして、それを閲覧するユーザーが感想を言うためにコメントを書いて、それがアップロード者にはフィードバックとなって動画を作るモチベーションになります。また初音ミクの曲を作る人・歌う人・踊る人・描くひと・合唱動画を作る人が現れてマッシュアップが生まれたり、コメント職人・タグ職人が盛り上げたりもします。それぞれはニコニコ動画の価値を高めようとしている訳ではなく自分の得意なことで自分のやりたいことをやっているのですが、多様性があるために結果として価値を高めることになっています。
ブロードキャストと直接的なネットワーク
ブロードキャストとは不特定多数に同じ情報を同時に送ることで、例えばテレビやラジオです。一度に情報を伝えることは可能ですが、情報自体の伝わる強度(後述)は弱くなります。一方で直接的なネットワークは知り合い間での口コミなどで、情報の伝わる広さは狭い物の知っている人から伝わることで情報の強度は強くなります。
情報の強度?
強度という表現が的確かどうかはわかりませんが、同じ情報でも伝わるルートによってそれを重要な情報として捉えるかどうかは変わってきます。それをここでは強度と表現しています。例えば「あのお店のパスタはおいしい」という情報がテレビから流れてきた場合は「ふーん」で終わりますが、普段料理の評価などしない友達が言うと「そんなにおいしいんだ」となるのではないでしょうか。
店舗は客もブランド
特にカフェやバー、ブランドショップなどでは店の商品やインテリアだけでなくそこにいる客もブランドになります。タバコ臭くて騒がしい人が集まるようなカフェもあれば読書好きが集まるカフェもあります。はじめは立地や内装などでそういう人が集まりそうな雰囲気を作るのでしょうが、それが定着してくるとその安心感を求めて来店する客も増えてきます。それは利用者が集まることによって生まれた付加価値であり、ネットワーク効果にもにたものだと言えます。
ブランディングに積極的に参加しない客もいる
オタクが集まるバー・読書好きが集まるカフェなどでも、それほどオタクではない客・読書好きではない客も当然来店します。一度立ち寄っただけの客という場合もありますし、常連の場合もあります。そのどちらも積極的にブランディングに参加(雰囲気に合っていない訳ではないがコアではない)しないもののないがしろにすることは出来ません。もしかするとブログで感想を書くかもしれないし、常連になってお金を落としてくれるかもしれません。とくに常連の場合は他の客が形成しているブランド・付加価値(店の雰囲気など)を目的に来ていてお金を多く落とすかもしれませんし、他の店の雰囲気を知っていてアドバイスをしてくれるかもしれません。集合的ユーザー価値を理解すれば経営を強化できるのではないかと思います。
人とのつながりを形成する「場」
これはバーに限った話なのかもしれませんが、雰囲気のいい店では別グループの客同士で会話することもよくあります。実際それが楽しくて通うこともあるので、そのネットワークのハブとしての役割も担う場作りも店舗経営にとって大切だと思います。
おわりに
もっといろいろかけると思ったのですがうまくまとまりませんでした。web2.0などと当時は新しいもののように言われていましたが、実際にはよく知られたビジネスモデルと似た部分はあるのだと思います。